2014年09月25日

ポッケドキアのカッパ

チャコのおじいちゃんは博士なので
学会で遠い国へ出かけます。
それはポッケドキアという村でのこと。
大地はポケットの穴だらけ。
どうやら迷い込んでしまったようです。
「しまった、こりゃ、遅刻だぞ」
さまよっているうちに
足を踏み外してポケットの穴へ。どすん!
「やー、おどろいた」
体はどこも痛くありません。
ただ、おしりのあたりがじゃりじゃりします。
さわってみると
「おや、ビスケットだ。食べてみよう」
もぐもぐもぐ。
真っ暗な穴の中で
目をこらしてよく見ると
そこはビスケットだらけ。
「ちょうどはらぺこだったのでうれしい」
もぐもぐもぐ。
しばらくすると穴の上に何者かの影が。
ブタです。
ぱつぱつで浅黒いそのブタは
ロープをたらして助けてくれました。
よっこらしょ。
「ふー、どうもありががとう」
「あんた、運がいいぜ。
 落ちたのがビスケットのポケットで。
 ドクロだらけや蚊だらけもある。
 俺はブタのポケットに落ちた。
 ついでに恋にも落ちて
 今はこの村に住んでいる。
 ほら、このとおり、
 すっかりブタになっちまった。
 もともと俺は、カッパだ」
向こうのポケットの中から
雪のように白い小柄なメスブタが
こっそりこちらを見ていました。
村の出口まで案内してもらい
おかげでチャコのおじいちゃんは
なんとか学会に間に合いました、とさ。
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このかばんをつくったのは
10年も前のこと。
ポケットたちは
今までにいろいろなものを運びました。
posted by ganmo at 00:00 | 革の小物